NEWS
FACEBOOK
チェコ少年合唱団 “ボニ・プエリ” クリスマス・コンサート2023

CZECH BOYS CHOIR “BONI PUERI” CHRISTMAS CONCERT 2023

楽しく明るく、誰もが笑顔になる“ボニ・プエリ”のコンサート!
~ 4年ぶりに、心温まる『ボニ・プエリ』のクリスマスをお贈りいたします ~

チェコ少年合唱団 “ボニ・プエリ”
クリスマス・コンサート 2023

出演:チェコ少年合唱団“ボニ・プエリ”/パヴェル・ホラーク(指揮)/ロバート・フックス(ピアノ)

2023年12月8日(金)
14:00開演/19:00開演(2回公演)

< 会場・料金 >
トッパンホール(飯田橋、江戸川橋、後楽園)
アクセス
6,500円(全席指定・税込)※ 未就学児入場不可

< 一般発売日 >
9月17日(日)

< 予約・お問い合わせ >
チケットスペース / 03-3234-9999
URL: http://ticketspace.jp/top

< プレイガイド >
・チケットぴあ
 URL: http://pia.jp/(Pコード / 248-912)
 セブン-イレブンで直接販売

・ローソンチケット
 URL: http://l-tike.com/(Lコード / 33842)
 ローソン、ミニストップ店内Loppiで直接販売


・イープラス
 URL: http://eplus.jp/
 ファミリーマート店内で直接販売

・トッパンホールチケットセンター
 03-5840-2222(土日祝休)
 URL: https://www.toppanhall.com/

< 主催 >
アルス東京

< 運営 >
インタースペース

program

プログラム(14:00、19:00公演共通)

< 第一部 >

ヨーロッパのクラシック音楽

・G.カッチーニ:アヴェ・マリア
・B.スメタナ:大いに楽しもうではないか(オペラ『売られた花嫁』より)
・A.V.ミフナ:眠れ、いとし子よ、あなたは主であり神である
・A.ドヴォルザーク:グローリア(ニ短調 ミサ 作品86)
・W.A.モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス
・B.スメタナ:モルダウ(『わが祖国』より)
・G.F.ヘンデル:ハレルヤ(『メサイア』より)

< 第三部 >

世界のクリスマスソング

・チェコのクリスマス・キャロルメドレー
・クリスマスキャロル:ディン・ドン!
・I.バーリン:ホワイト・クリスマス
・F.バーナード:ウィンター・ワンダーランド
・スペインのキャロル:ベツレヘムの鐘
・杉本竜一:ビリーブ
・ジョン・レノン:ハッピー・クリスマス
・F.グルーバー:きよしこの夜

< 第二部 >

チェコ民謡と日本の歌/ジブリ映画音楽の世界

・木村弓:いつも何度でも
・久石譲:君をのせて
・久石譲:となりのトトロ
・H.クラーサ:子どもたちのオペラ『ブルンジバール』より “子守歌”、“勝利の歌”
・チェコ民謡:おお、牧場はみどり
・チェコ民謡:ビア樽ポルカ
・O.イェレミアーシ編曲:チェコとモラビアの民謡と踊り

※ 曲目、曲順は都合により変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。

Highlights of this concert
今回のコンサートの聴きどころ
チェコ少年合唱団“ボニ・プエリ”クリスマス・コンサート2023

音楽の国チェコより、心から音楽の楽しさを伝えてくれる“ボニ・プエリ”。
4年ぶりの来日となる本公演では、ヨーロッパの伝統音楽から始まり、文化が息づくチェコ民謡や心温まる日本の歌の数々、そして、世界のクリスマス・ソングで私たちを楽しませてくれます。
中には、ジブリ・メドレーといった私たちに親しみ深いものも。踊りあり、衣装替えあり、そして楽しい日本語のMCもあり、“ボニ・プエリ”の魅力がいっぱい詰まった楽しいコンサートをお贈りいたします。

今回はそれに加え、2000年の初来日時に上演した作品、子どもたちのオペラ「ブルンジバール」から最も有名な2曲をプログラムに加えました。平和を願って上演されたこの作品、とても楽しく、魅力的な歌でありながら、歴史上の悲劇の中で上演されたもの。今まさに伝えたいチェコの作品です。
そして公演会場となるトッパンホールは、この「ブルンジバール」を上演したホールです。初来日の地に、満を持して登場する凱旋コンサートとも言える今回は、昼夜2回公演を予定。一体感を感じる贅沢な空間だからこそ生まれる臨場感と、クラシック専用ホール独特の優しい空間で、聴く人々誰しも笑顔になってしまう楽しく明るいクリスマスのひと時、音楽の楽しさを感じてください。
チェコ少年合唱団 “ボニ・プエリ” クリスマス・コンサート2023
Czech Boys Choir “BONI PUERI”
チェコ少年合唱団 “ボニ・プエリ”
1982年創立。チェコ、フラデツ・クラロヴェを本拠地とする少年合唱団。編成は少年がソプラノ、アルト、青年がテノール、バスを受け持ち、厚みのある広がり豊かな音楽を創りだしている。これまでに世界で2500回を超えるコンサートを世界の名だたるホールで行ってきた。またプラハの春音楽祭をはじめ、国際音楽祭にも数多く招かれ、著名なアーティストやオーケストラとも共演。 2000年に初来日。チェコの音楽文化の伝統を受け継いだ合唱団でありながら、洗練されショーアップされたステージと、心からの音楽を楽しむ姿勢に多くの聴衆が魅了された。同時に、子どもたちのオペラ「ブルンジバール」日本初演を果たし、TV番組でも取り上げられ、各方面で多くの注目を浴びた。CDも数多くリリース。(日本ではキング・レコードより2枚のCD)2006年よりボニ・プエリ音楽学校がチェコ文化省より教育機関として認可され、さらに幅広い音楽活動、教育活動を行っている。今回は4年ぶりの来日。近年さらに内外での活動を広げチェコ国内はもとより、ヨーロッパの最も有名な合唱団のひとつとして注目されている。
About the children's opera "Brundibár"
子どもたちのオペラ「ブルンジバール」について
4年ぶりのボニ・プエリ来日公演、今回のプログラムに子どもたちのオペラ「ブルンジバール」の曲を入れたことには特別な意味があります。平和を願って上演されたこの作品は、とても楽しくとても魅力的ながら、歴史上の悲劇の中で上演されたもの。今まさに伝えたいチェコの作品です。
今回歌う「勝利の歌」は子どもたちが悪党ブルンジバールを倒した後に歌う「フィナーレの歌」日本上演時には、聴衆はその背景を思い、勇敢で楽しいメロディーに涙して拍手を送りました。

「ブルンジバール」について、2002年のボニ・プエリ公演プログラムで紹介した内容を一部変更して掲載いたします。
テレジン収容所で演じられた子どもたちのオペラ「ブルンジバール」

チェコ少年合唱団 “ボニ・プエリ” クリスマス・コンサート2023

テレジン収容所における「ブルンジバール」の公演

2000年12月、チェコの子どもたちによる「ブルンジバール」の日本初演が行われました。20世紀の不幸な歴史を直視し新しい世紀の平和を祈念するための企画として。それを果たしたのが、初来日の「チェコ少年合唱団」“ボニ・プエリ”でした。彼らは、この趣旨を理解し、「ブルンジバール」に初挑戦。同時にこの様子は、テレジンの音楽家たちをとりあげたドキュメンタリー番組「封印された旋律」[BS-i(TBS系列衛星ハイビジョン局)2001年2月、4月放映]の中でも大きく紹介されることになったのです。

チェコのプラハから西北へ約60キロの街、テレジン。もともと要塞であったこの町に、1941年、ナチスドイツはユダヤ人収容所を設けました。収容所として彼らはこのテレジン収容所に特別な意味を持たせました。一つはアウシュビッツへの中継収容所として。そしてもう一つは彼らのプロパガンダの材料として。この収容所にはユダヤ人として知識階級にある人々、また多くの芸術家がとらえられていました。ナチスがそれに目をつけ、一部の自主活動や文化活動を認め、当時の虐殺行為の噂をかき消すための宣伝に利用したのでした。
しかし、テレジンに収容されていた人々は、このナチスの政策を逆手にとって、時には公然と時には秘密裏に文化芸術活動や子どもの教育活動を行っていました。彼らはそれを生きる証、生きる力、生きる希望にしていたのです。「創造する限り私は生きており、文化を受容することができる」とそこに生きる意味を見いだしていたのです。大人もそして子どもたちも。

チェコ少年合唱団 “ボニ・プエリ” クリスマス・コンサート2023

作曲家:ハンス・クラーサ

このテレジン収容所の中で、もっとも数多く演じられ、そして人気を博していた作品が、ハンス・クラーサ作曲の子どもたちのオペラ「ブルンジバール」。なんと55回も上演されたと言われています。
ハンス・クラーサは1899年プラハのチェコ・ドイツ人の家庭に生まれ、幼いころから音楽の才能を発揮しました。彼はドイツ音楽院で学び、ツェムリンスキーに師事しています。その後、フランス音楽やフランス文学に影響を受け、また、ドストエフスキーなどロシアの作品にも親近感を持っていました。クラーサは、チェコの芸術家サークルの中で、作家アドルフ・ホフマイスターと知り合い、二度、共に仕事をしています。その二度目の仕事が、彼が自由の身であった時の最後の作品「ブルンジバール」(1938年)です。これは当時のチェコスロバキア教育省と国民知識普及会の企画した「子どものオペラコンクール」に参加するために作られたものでした(ヒトラーの介入によってこのコンクールの結果は、発表されることはありませんでした)。
その初演は、プラハユダヤの孤児院で上演されました。(1941年)孤児院の院長の誕生日に集まったクラーサ、クラインなどが、孤児たちにこのオペラを歌わせることを思いつきました。しかし、クラーサを含めた制作関係者は、収容所へ輸送や戒厳令のため、誰一人本番に立ち会うことはできませんでした。
テレジン収容所での初演は1943年9月23日。楽譜を持ちこむことができなかったため、クラーサが手元にある楽器を考慮しながら、この「ブルンジバール」を新たに書き直すことになったのです。「ブルンジバール」はテレジンの環境にぴったりと合い、善が勝つか悪が勝つかという昔からの童話のシンボルで、55回も上演され(実際には非公式に何回も上演されたので正確な数は明らかでない)これを演じた人もそれを観た人も、自分の悲惨な運命に耐え人間らしく生きようとする力を与えられたのでした。そのメロディーはテレジン中に知れ渡りました。それは、正真正銘の「ヒット」音楽となり、あらゆるところで歌われ、口笛やハミングがテレジン中に聞こえました。この「ブルンジバール」の価値は、ナチスも認め、1944年6月23日の国際赤十字視察団が訪れた際、「ユダヤ人理想の町テレジン」の「証」として選ばれたのでした。テレジンは2,3日のうちに、信じられないほどきれいになり、老人と病人はアウシュビッツに送られ、食事は戦争を忘れるほどに豊富になり、皆は可能な限り着飾ることを命じられました。しかし、唯一偽りがなかったのは、この時テレジンの人たちが、心から愛情を持って「ブルンジバール」を演奏したことです。ナチスの宣伝映画にもテレジンの子どもたちがオペラのフィナーレ - 勝利の歌 - を歌っているシーンが今も残っています。逆にそのことによって国際赤十字視察団は、この演奏をうっとりと聴いて、すっかりと騙されてしまったのです。
その後の生活は、以前の状態に戻り、アウシュビッツへの移送はますます回数がふえ、「ブルンジバール」を演じた子どもたちのほとんどが命を落とすことになったのです。
ハンス・クラーサもまた、単なる940番の囚人として、1944年10月16日テレジンを離れました。その後なんとか生きのびた人の証言によれば、その二日後、アウシュビッツのガス室で、クラーサは終末を迎えたといいます。


チェコ少年合唱団 “ボニ・プエリ” クリスマス・コンサート2023

2000年の日本公演

音楽は人々の生きる力となり、最後の瞬間までそれを糧にしていました。特にこの「ブルンジバール」はこのテレジンの人々の中で、子どもから大人までに愛され、まさに皆の生きる力となったのです。この作品は、時代を超えて美しく愛らしく、そして完成度の高いものであり、また当時のテレジンの子どもたちの象徴的な気持ちをあらわしている作品です。テレジンの子どもたちは、死と向かい合いながらこの美しいオペラを上演することで悪と闘いました。
“暴政は人間性をことごとく破壊し、絶望と苦悩を生みます。しかし芸術は人間性の源泉であり、希望と尊厳を作り出します。” テレジンの音楽家の活動を広めることに力を尽くしてきた方から日本初演に関してへのメッセージです。
子どもたちのオペラ「ブルンジバール」は、今もそのことを私たちに伝え続けています。
子どもたちのオペラ “ブルンジバール” STORY
ペピーチェクとアニンカ兄妹のお母さんは、病気で寝込んでいました。医者からはミルクを飲んで栄養をつけるようにといわれますが、ミルクを買うお金がありません。手回しオルガン弾き「ブルンジバール」をみて、二人は歌ってお金を稼ぐことを思いつきます。しかし、広場で歌いはじめると警官や意地の悪い「ブルンジバール」に追い返されてしまいます。途方に暮れる二人はベンチで寝込んでしまいます。 そこへ犬、猫、雀がやってきて手助けをしようといいます。翌朝、近所の子どもたちにも応援を求め、みんなで子守歌を歌い、感動した通行人からお金を得ることができました。ブルンジバールにお金を取られそうになりますが、すぐに彼は捕まえられ、子どもたちは勝利の歌を歌います。
芸術監督、指揮:パヴェル・ホラーク
Artistic Director, Conductor: Pavel Horák
芸術監督、指揮:パヴェル・ホラーク

1987年より「チェコ少年合唱団 “ボニ・プエリ”」の合唱指導に参加、1996年より芸術監督としてこの合唱団の指導・指揮にあたっている。これまでに合唱団と共にチェコ国内はもとより、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、オランダ、中国、韓国、日本等への海外公演を行い、大変高い評価を受けた。

また彼は指揮者として精力的に活躍し、さらに作曲家やその作品についての研究も行っている。さらに1999年プラハ・カレル大学で博士号取得。カレル大学、チャルールズ大学、フラデツ・クラロヴェ大学にて教鞭もとっている。現在はボニ・プエリ音楽学校の校長、およびチェコ少年合唱団“ボニ・プエリ”の芸術監督、指揮者を務めている。

Blog : 大好きな音楽を仕事にして
〜様々な出会いを綴ります〜