
美しい音楽と共に、大人から子供まで愛されている「くるみ割り人形」は、チャイコフスキーの三大バレエのひとつとして世界中で親しまれています。今回上演される作品は、マールイ劇場で上演されてきたベリスキーの演出作品を基に、芸術監督ペトゥホフが新しく演出を加え、振り付けたものです。
魔法使いドロッセルマイヤーは、くるみ割り人形にされた彼の甥を人間に戻してくれるやさしい心の人間を求めて世界中をさまよっていました。
クリスマス・イヴ、お客がマーシャの家に集まっています。少女マーシャと兄のワーニャ、他の子供たちはお土産でもらったおもちゃと踊り、楽しく遊んでいました。そこへドロッセルマイヤーが登場し、人形劇を始めます。その物語に心魅かれたかれたマーシャはドロッセルマイヤーに、彼が持ってきたくるみ割り人形を置いていって欲しいと頼みます。
パーティーは終わり、マーシャはくるみ割り人形をもう一度見るために、真っ暗な居間に入ります。やがてざわざわという音が聞こえ、ねずみが登場、数が増えて行きます。くるみ割り人形とおもちゃの兵隊は友人をまもるために立ち上がり、ねずみとの戦いが始まります。やさしく勇気のあるマーシャは、ねずみの王様に靴を投げつけ、くるみ割り人形を助けます。床にたおれたままのくるみ割り人形に近づくマーシャ。すると目の前には美しい王子が現れます。
途中、雪と氷の国の精に見守られながら、幸せな王子とマーシャは魔法のそりに乗っておとぎの国へと旅立ちます。
おもちゃの国の人形は、マーシャとくるみ割り人形を喜んで歓迎します。しかし、ねずみの王様に先導されたねずみたちが現れ、マーシャと人形たちを攻撃します。愛の力に満ちたくるみ割り人形とマーシャは再び戦い、ねずみの王様に勝ちます。勝利を祝う華やかな宴が開かれ、スペイン、アラビア、中国、フランス、ロシアの人形たちが踊りだし、ふたりは夢のような時間を過ごします。
目を覚ましたマーシャがいたのは、クリスマス・イヴの居間でした。クリスマス・ツリーの下には普通の人形が座っています。そこへドロッセルマイヤーが手を引いてマーシャのもとに自分の甥を連れてきます。王子そっくりなその若者とマーシャは手と手を取り合い、見つめ合うのでした。